国登録有形文化財「染谷家住宅」歴史・文化体験バスツアー〈ばらっぱ饅頭づくり〉開催レポート

お正月も過ぎ、風も穏やかな1月18日(土)に、同バスツアー(柏市教育委員会生涯学習部文化課主催)が開催され、15人の方々が参加されました。

一行は柏駅からマイクロバスで、柏市郷土資料展示室で開催中の『染谷家のたたずまい~歴代当主が培ってきたもの~』を見学。

文化課学芸員さんガイドのもと、戦国時代から脈々と続く染谷家、歴代の当主のことを学びました。

このあと、参加者の皆さんは鷲野谷地区にある染谷家住宅へ移動。染谷家住宅の見学、昼食をはさみ、鷲野谷地区の散策に出かけました。星神社、医王寺、浄土宗の僧侶で鷲野谷で生まれた山崎弁栄師のお墓や香取神社をまわりました。

医王寺にて説明を受ける参加者の皆さん。

山崎弁栄師のお墓を参拝。

染谷家に戻ってきた参加者の皆さんは、手賀地区の小学校生たちにも“ばらっぱ饅頭”づくりを伝え続けている「あやめ会」の皆さんからアドバイスをうけながら、思い思いにばらっぱ饅頭づくりを楽しんでいました。

生地にあんこを乗せて、コネコネする参加者の皆さん。

「あやめ会」の方々と楽しく会話をしながら、ばらっぱ饅頭をつくりました。

染谷家にあるカマドに火を灯し、お釜で蒸しました。

できたての“ばらっぱ饅頭”と一緒にハイ、チーズ!

蒸したてでアツアツの“ばらっぱ饅頭”を皆さん、おいしそうに頬張っていました。

「ばらっぱ饅頭」は、千葉県北総地域に古くから伝わる郷土料理(菓子)一つで、野山に生える「サルトリイバラ」の葉をお饅頭の下に敷いて蒸し、家族や地元の人たちと集まって「ハレ」の日に食べるお菓子です。

「サルトリイバラ」は「猿捕り茨」と書き、サルを茂みに追い込み、トゲにひっかかってサルを捕らえられることからその名がついたとか(実際にサルが捕まえられたかは不明です)。

お饅頭の下に敷かれるサルトリイバラの葉は、冬の寒い時期は乾燥して収穫ができないため、主に春から夏にかけて収穫して、一枚いちまい綺麗に洗い、冷凍保存をして使います。

葉の大きさも、全体的に丸くツルツル。お饅頭一個分がちょうどピッタリ乗せられるサイズ。殺菌効果もあるとか。“(サルトリイ)バラのはっぱ”から“ばらっぱ”と名前がついたのかもしれませんね。

参加者の皆さんとあやめ会の皆さん。

ご協力を頂きました、「あやめ会」の皆さまありがとうございました。この場をお借りして感謝申し上げます。

次回は、2月22日(土)、〈鳥ビシャ〉体験のツアーがあります。当日は、鷲野谷の鳥ビシャ保存会の皆さまにご好評につき満員御礼です。ありがとうございます。